為替市場はレンジ相場とトレンド相場の繰り返し。トレンド相場に上手く乗っても、レンジ相場でその貯金を吐き出してしまった経験は誰しも持っているのでは?為替市場はランダムウォークが強いため特に、レンジとトレンドの見分け方が難しい、と言われています。

 では、もうレンジ相場は手を出さない、というのはトレードの期待値を高めるための有力な選択肢となります。手を出さずとも、レンジ相場の際は、それまでと違う手法でトレードできれば、勝ちトレードを増やすことにも繋がります。

 そんなレンジ相場を見分ける方法を、テクニカルで考えてみました。DAMIANIというインジケーターを2種類使う所がミソです。

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レンジ相場は次にどちらに行くか分からない

 相場というのはレンジ相場とトレンド相場の繰り返し。トレンド相場は分かりやすいですよね、伸びている方向に乗っていけばいい訳ですから。まぁ、そのトレンドがどっちか、というのは案外悩ましい部分もありますが、前回紹介した21EMAと62EMAをセットで見ると、トレンドの方向判断、大きく間違うことはなくなります。

[blogcard url=”http://saredo-fx.com/fxsyuho/21ema62ema/”]

 EMAの記事で書きましたが、EMAの相場認識は使えることは使えますが、レンジ相場では使えません。
 EMAが絡まっているとレンジ相場、とパターン認識力で今はレンジ相場自体はパッと分かりますが、じゃあどっからレンジ相場?、というのは結構分かりにくいです。

 更にレンジ相場って、相場がどっちに行くか分かりません。逆張りすれば勝率高い、とも言いますが、足元がレンジ相場と明確に認識できなければ容易に逆張りもできません。

 ね、レンジ相場って厄介ですよね。往復ビンタ食らうのは、大体レンジ相場ですし。往復ビンタを食らった後の寂しさといったら・・・、経験者はよーくお分かりかと。

 だから基本的には、余程期待値の高い手法を持っている方は別として、基本的に次の方向が分からないレンジ相場は手出し無用、と管理人は考えています。

 では問題、どうやって足元がレンジ相場かどうかを見分けるのか?

EMAが絡まるとレンジ相場

 3本くらいEMAを表示させて、EMAがキレイにトレンド方向に傾いていればトレンド相場と言えます。一方、EMAが絡みつくように動いていたら、それはレンジ相場。
 
16.6.6-21と62EMA
EMA2本でも絡まっている部分は、後付けでレンジ相場と分かります

 恐らくEMAを数本利用するのが、レンジ相場とトレンド相場を見分ける最も簡単な方法でしょう。

 ただしEMAを利用したレンジとトレンドの分析方法、どこからレンジなりトレンドがスタートするのかが、分かりにくいですのが最大の欠点。

 確かに過去からのチャートを今見れば、これまでレンジとかトレンドとか分かりますが、実際トレードする時は未来のことは分かりません。EMAのパターンを利用した相場認識は、後講釈にはレンジ相場の見分けができるけど、実際使うとどうなのよ、という面が多分にあります。

レンジ相場の分析は大きなテーマ

 言葉で書くと簡単に、レンジ相場とトレンド相場を見分けましょー、となりますが、これって実は相場の永遠のテーマ的問題。

 相場のレンジとトレンドを見分けるために、先達は色々な努力をしてきています。両者を見分ける努力、チャートの種類を見るだけでも分かります。

・練行足


・tick足

 関連記事:為替(FX)でティックチャートを表示させる方法

・ポイントアンドフィギュア他

 通常見るチャートは日足や週足、時間足といった「時間」をベースとした足のチャートですが、時間足チャートの場合、相場が動かない時はレンジ状態を描写します。

 一方、上記3種類は時間は関係なく、値動きに視点を合わせてチャートを描写します。よって値動きがない=レンジ相場に近い(そのものズバリ、レンジ相場とまでは言いません)時は、時間足と比べるとチャート上にレンジ相場を描写しにくくなります。(レンジ相場を描写しない、とまで言えません)
 よってトレーダーは時間足を見てトレードするのに比べるとレンジ相場迷わされることなく、トレードすることが可能になります。

 ただし3種類のチャート、当然無敵ではありませんし、少々とっつきにくい。やはり時間足でなんとかレンジ相場とトレンド相場を見分けたい、と思うのが人情となります。

レンジ相場を判断するMT4のDAMIANIというインジケーター

 時間足ベースでレンジ相場をちゃんと認識するためには・・・、管理人が利用しているのはMT4のDAMIANIというインジ。フリーでダウンロードできます。

「Damiani_volatmeter.mq4 ダウンロード」

 それなりに有名なインジなので、ご存知の方もおられるのでは?

 DAMIANIの仕組みは下記のように説明がなされています。

2つのPeriod(ViscosityとSedimentation)の比率を使って収束状態を判断します。
・ViscosityのATR÷SedimentationのATR
・Viscosityの標準偏差÷Sedimentationの標準偏差
(標準偏差はBBの広がりを示すのによく使われています。)

上記の差分がThreshold_levelより小さいときは 収束とみなします。
lag_supressorは、過去1,3本足の差分をATRに加味するモードですね。

ATR,標準偏差と両方近い意味のものですが
その比率の差が小さい=相場が動いていない。
という判断をするのでしょう。

 ごくごく簡単に言うと、ATRと標準偏差というボラティリティ指標2つを比べて、その比率の差が小さければレンジ相場、という判断をしています。

 下記がDAMIANIを表示させた画像です。

16.6.13damianiインジ画像

 見方としては、レンジ相場の時は灰色の線が上に来ます。過去分にはレンジ相場の部分に茶色のラインが引かれますが、リアルタイムで動いているときは茶色のラインは出ていませんので、レンジ相場=灰色のラインが上、と覚えてしまった方が早いです。

DAMIANIの使い方

 DAMIANIのトレードでの使い方は簡単。灰色のラインが上の時=レンジ相場を認識したら、エントリーしない、以上。

 以前、トレードは待つのがお仕事、という記事を書いてますが、レンジ相場の時は勝てない=期待値低いと考えて、完全様子見。で、レンジ相場が終了したら、初めてエントリーを考える。

 DAMIANI自体は相場環境の認識ツールであるため、それ単体でのトレードはできないので、実際エントリーの際は、別のロジックが必要となりますが、レンジ相場の際はエントリーしない、これを徹底します。
 確かにエントリーチャンスは減りますが、レンジ相場は勝てない、と割り切ってしまえば、損するリスクが避けられているのですから、相場レーダーとしては、結構使えますよ。

 特にポジポジ病の方はDAMIANIでエントリーできる場所を限定するだけで、ポジポジ病が多少なりとも改善しますよ。

ただし逆張りは別

 DAMIANIでエントリーできる場所を限定してしまう方法、ポジポジ病の方を中心にオススメしますが、この方法逆張りエントリーには使えません。トレンドって、進んでいる方向があるからトレンドな訳ですが、逆張りはトレンドと逆にエントリーします。

 で多くの場合、トレンドが転換する時は、一旦レンジ相場を入れてから相場が反転することが多いので、自信を持って逆張りする手法を持っているなら、DAMIANIのフィルターは使えません。

 DAMIANIのフィルターは、トレンドフォロー向けのフィルターとなります。そうですね、エリオット波動的な考え方とすれば、上昇のケースだと第1派というより、第3派や第5派を取りにいくイメージとなります。

DAMIANIの欠点

 テクニカルインジケーターに聖杯はあり得ませんが、DAMIANIも欠点が存在しています。

 それは、レンジ相場が長く続くと少しの動きでも脱レンジ相場と判断してしまう、という点。

 ズーッと相場が動かなければ、相対的にそれまでの値動きと比べて多少動きがあると、絶対基準で見てレンジ相場と言える状況でも、DAMIANIは脱レンジ相場、と判断してしまいます。

 この欠点の克服方法、管理人は下記の方法で行っています。

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DAMIANIの管理人的使い方

 色々と検証してみて、管理人はDAMIANIを下記のように表示させています。

 コレ実はDAMIANIを2種類表示させています。実はDAMIANIを作成した、Damiani氏は新しいインジを作成していて、新しいインジも最下段に同時に表示させています。

Damiani氏のサイト
16.6.13damiani氏のサイト

 通常のDAMIANIも十分フィルターとして利用できますが、新バージョンのDAMIANIも同時に表示させると更にフィルター機能が強化されます。
 新バージョンの方がフィルター厳し目ですが、両者が重なるところは勿論、片方でもレンジを示していたらエントリーしない。これで更にフィルターが強化できます。

16.6.13w-damiani15m
※赤枠がダブルDAMIANIでレンジ相場と判定される部分(21・62EMAも同時に表示)

 エントリーできる場所が殆どなくなってしまう?けど多通貨で監視すれば、トレードチャンスは充分ありますので、2つDAMIANIの表示は管理人は愛用しています。

ダブルDAMIANIの課題

 DAMIANIを2種類利用した、ダブルDAMIANIと勝手に言っているレンジ相場認識方法、微妙なのはレンジ相場が終わりそうな時に入るかどうか

 ここはどうしても裁量になります。微妙なところは入らない、としてしまってもいいですし、微妙な場面はケースバイケースというのもあり。慎重に行くなら前者。多少なりとも動きが読めるなら、後者でもOK。

 相場なので100%割り切れない場面がどうしても出てきますが、DAMIANIを2つ見ると、微妙な場面は随分少なくなります。まぁ、ポジポジ病の方は、入れる場所が少ない!、ということでストレスになるかもですが、ポジポジ病とうまく折り合いをつけるのがマーケットで生き残る秘訣でもあるので、2つが耐えられないなら、せめて新型DAMIANIのルールは厳守する等で、何かしらコノ場面(=本記事ではレンジ相場)では手を出さない、という条件設定はしておくべきと考えます。

まとめ

 フリーのインジで本当にレンジ相場とトレンド相場が簡単に見分けられるのか?、と言われれば、高度な方法はまだ色々あると思います。ただしとっつき易さ、を考えるとMT4で時間足で利用できるDAMIANIは思った以上に使えます。

 ADXでレンジ相場とトレンド相場は判断できる、という方であればDAMIANIは使う必要ないのですが、管理人は何をどうしてもADXでレンジ相場とトレンド相場を見分けられません。
 で、色々とテクニカルを見た上でDAMIANIは使えるのではないかな、と思ってダブルDAMIANIを見ています。

 ただし、レンジ相場とトレンド相場の分け方に留意をしていない段階で、DAMIANIを表示させてもその価値には気付かないかも。逆に、レンジ相場とトレンド相場の見分け方に留意するような方であれば、DAMIANIの便利さに気付くかもしれません。

 DAMIANIはエントリー判断と言うより、相場認識のためのツールですが、レンジ相場とトレンド相場の切り分けに十分使えます。レンジ相場は見送るもよし、レンジ相場で逆張りをするもよし。

 ともあれ、FX市場にはレンジ相場とトレンド相場がある、というのを充分に理解した上で、その切り分けをチャート上で行うのであればDAMIANIは無料とはいえ、充分使えるインジと考えます。

 ご興味あれば、一度インストールしてご覧になってみてください。

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