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 9割が負けている、とも言われるFX市場。9割は言い過ぎとしても、バイナリーオプションのデータ、を見ていると、約半数以上は負けている世界と考えられます。
株より勝ちにくいと言われるFX、何で簡単に勝てないのか?
 
 FXは初心者と上級者の2種類しかいないかもしれません。 

 なぜかと言えば、FXは単にテクニックに秀でているだけではダメで、メンタル面・相場観といった相場総合力が必要だから。
 総合力があるのは上級者、それ以外は初級者と考えると、1割しか勝っていないと言われるの、確かに一理あるかも、と思ってしまいます

FX市場はプロのプレイヤーが多い市場

 株はそれこそ定年退職後のご老人も趣味でされていますが、FX市場の参加者は銀行やファンド等のプロが中心の世界。株式市場でも短期の値動きは、プロばっかりというのはありますが、株を取引きしている人の大多数はデイトレしないので、その議論は横に置いておきます。

 参加者の大半がプロの市場と、アマチュアが沢山いる市場、どちらが勝ち易いかといえば、それは当然アマチュアが多い市場。街の野球チームは、どう逆立ちしてもプロ野球チームには勝てません。

 プロ同士がガチンコで戦っているFX市場、甘い考えの個人投資家が何の備えもなくトレードをすればやられてしまうのは、自明の理です。
 そしてそのプロの方々は、それなりの大学を出て、チャンと社内でトレードの訓練をされた上でトレードの現場に出ています。個人投資家が付け焼き刃的な知識で勝てる相手ではありません。

レバレッジが効いている

 株でも信用取引をすれば投資資金以上の投資活動ができますが、FXは少ない値動きにレバレッジを掛けて収益を上げる、というのがその本質。

 よって儲かる時は思った以上に儲かりますが、損する時は想像以上に損します。
 そして問題は損する時です。レバレッジのコントロールをしっかり行わないと、投資金額以上の損をしてゲームオーバーとなってしまう可能性があります。

 だから株式投資以上の厳密に損切り注文を入れる必要がありますし、1回のトレードでゲームオーバーという事態も容易に想像できます。

短い時間足の誘惑

 1分とか5分とかの短い時間足を使ったスキャルピング。FXトレードの花形で、スキャルピングでコンスタントに稼ぐことが出来れば理想です。
 しかしながら短期のトレードは、ヘッジファンド等が待ってましたとばかりに、罠を仕掛けている部分。何の武器も持たずに短期足でのトレードに突っ込めば、もう敵の思うツボ。ブレイクすると見せかけて反転、逆もまた然り。こんなの敵さんからすれば、お手の物です。流通量の多いEURUSDだって、いとも簡単に仕掛けてくれます。(EURUSDの短期チャート見ていると、V字型に行ったり来たりして、これはトレード無理、と思うことしばしば)

 短い足でのスキャルピング、確かにうまくやっている方もおられますが、相当難度の高い技術です。少なくとも素人がFXの商材を買って、すぐに何とかなるレベルではないと考えます。

FXは一方向に動きやすい

 株だとダウ理論的に、ジグザグと相場が上に行ったり下に行くケースが多いですが、FXの場合は指標発表等で一気にグイーンと相場が伸びるケースがあります。
 この波に乗れればよいのですが、逆に乗ってしまっていると悲惨。更に損切りを入れていないと、ポジションを切るに切れなくなります。

 頻発する一方向にへの値動き、FXが曲者と言える大きな理由と考えます。

メンタル的な強さが必要

 それなりに勝てるようになっても、負けが込んでくると、更に一気にやられることがあるFX。もうこれはメンタルの問題です。
 株だとあまり注目されないメンタル面ですが、FXでは株と比べると時間軸が短いのと レバレッジが効いている分、メンタル面の強さが大切。

 FXで必要なのトレード技術=テクニックだけじゃないんです。

 せっかく上手くいっていた手法=期待値プラスの手法、でも2〜3回の負けで諦めてしまうの非常にもったいないのですが、当事者になるともう気が動転してどうにもなりません。

 こーいう時は、一時相場から離れて冷静になるのが大切。冷静にトレードできるようになったら、また戻ってこればいいのですから。

15.8.4メンタル弱い-min
こんな状態ではいい技術があっても勝てません

指標の存在

 夜中に一気に為替が動いたら、何か大きな指標の発表が疑われますが、株とFXの大きな違いはこの指標の存在。
 確かに株にも四半期決算等ありますが、FXは何かしらの指標発表が毎日あります。そして指標以外にも要人の発言等で一気にレートが動くことも。
 短期トレードだと一気に勝敗がついてしまう指標発表。指標発表時を中心にトレードする専門家もいるくらい奥の深い世界ですが(指標トレーダーってすごいよなぁ、と思います)、指標発表の日時を知らずにトレードすると大怪我します。

通貨の相関性

 ある意味、FXの一番面白い部分です。管理人が最もこだわっています。
 FXで扱うのは所謂通貨ペア。通貨ペアはドルや円単独では存在しておらず、USDJPYと言うように2種類の通貨から構成されています。だから「通貨ペア」と言います。そして通貨ペアは2種類の通貨の綱引きによって、値動きが形成されています。
 
 よって例えば、USDJPYの動きを見るには、EURUSDやEURJPY、更にはアメリカ株や日本株の動きを見ないと、全体像が見えてきません。
 ただし逆に、ある程度、株や他の通貨ペアを見ると、特定の通貨ペアの値動きも分かり易くなるという、株とは違ったトレードのやり易い面もあります。

 FXトレードの魅力というか、株や先物に対する優位点は、この通貨や株価との相対性で今後の方向が分かる点ではないかと。

時間と時期の特性

 FXの値動きは時間帯によって特徴があります。東京時間は小動きで、ロンドン時間はブレイク、ニューヨーク時間は訳分からない等。またバカンスや年末、オリンピックやワールドカップといったイベントの開催時は、そもそも値動きが少ない=ブレイクしない、といった傾向があります。

 この時間帯と時期の値動きの特徴を知ると知らないのとでは、勝率に大きな影響が出てきます。

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FXはテクニカルが効きにくい

 非常に奥の深いテクニカルの世界。FXは株に比べるとMT4始め、非常に優れたテクニカル分析のツールが揃っています。しかしそれで勝てるかどうかは別問題で、株と比べるとテクニカルが効きにくいと感じています。

 プロが多いFX市場、テクニカルを先回りして仕掛けている方々だっています。テクニカルが売りサインであれば、大口の買いを入れて価格を一気に上げて損切りさせて、こちらが儲けよう、何てことは恐らく日常茶飯事でしょう。

 FXではテクニカルが効かない、とまでは言いませんが、少なくともテクニカル一本でFXトレードに向かい合うのは非常に危険と考えます。

出来高がない

 株だと出来高のヒストグラムがありますが、FXは基本的に個人投資家とFX会社の相対市場であり、出来高というものがありません。(FX先物市場では出来高がありますが、こちらは先物市場)

 株やFXで相場をコントロールする大口投資家、価格を見ていても彼らの痕跡は見つけづらいですが、出来高を読むことができれば、大口投資家の考えが読める、と言われています(昔ながらのテープリーディングの世界に通じます)。
 しかしながらFXには出来高がないため、貴重な大口投資家の動向を探るツールが無い状態で戦うこととなります。
 この出来高が無い、というのもFXが勝ちにくくなっている理由の1つと考えています。

 ちなみに、出来高が無い、というのが、FXでテクニカルを始めとする価格分析ツールが発達した大きな要因となっているようです。

各要素を満遍なく身につけ、相場総合力を上げないとFXは勝てない

 心技体と言いますか、テクニック・メンタル・相場観といった3者をある程度のレベル以上に身につけないと、FXで勝ち続けるのは難しのではないかと感じています。

 管理人だってまだ修行中ではありますが、自分なりの相場観がある程度身につくと、それまでのテクニカルやフィボナッチの技術と相まって、勝てるようになった感じがしていま。

 テクニカルだけ秀でていてもダメで、メンタルが弱いのは当然ダメ、相場観無しでも何とかなりそうな感は正直ありますが、正しい相場観が身につけば、より勝ち易くなります。

 よって心技体ならぬ、テクニック・メンタル・相場観の3者が揃って、ようやく勝てるというか期待値がプラスのトレーダーの仲間入りができるのではないかと、実体験で感じています。

まとめ

 会社等では、出来ない理由を上げるのは簡単、やる努力をしろ、とよく言われますが、努力=成果、とならないのが相場の世界。FXで勝てない理由をザッと上げるだけで、これだけあります。

 すぐに〇万円儲けられる、というツールや教室もありますが、一番の課題は継続的に トレードで利益を上げること。その場面場面で勝つのは可能ですが、継続的に、というのが本当に難しい世界。

 けど出来ない理由で挙げた要因の全ては無理としても、トレードのテクニック・メンタル・相場観がいずれも一定水準以上のレベルとなれば、継続的にFXで勝てるトレーダーになれるのではないかと、思います。

 けど総合力つけるのは結構大変で、だから上級者=1割、初心者=9割、という状況かと。2対8のパレートの法則を考えると、勝っている人2割、負けてる人8割、というのが妥当な線のような気もしますが。

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継続的にプラスに浮上できるのはごく少数?

 ともあれ、FXではテクニックだけ秀でても勝ちにくく、もう少し視野を広げて相場総合力とも言える力が必要。ここが株と一番違う部分でしょうし、FXの奥の深い部分。そして案外知られていないFXの世界かもしれません。
 テクニックはそれなりのレベルでも、なかなか継続的に勝てるようになれない、という方がおられれば、もう少しFXというより、為替の横や奥行きの世界を見ると、何か掴めるかもしれません。

 FXはテクニックだけでなく、メンタルと相場観の3つの総合力がついて、漸く継続的に勝てるようになると管理人は考えています。
 テクニックだけで勝たれている方がおられれば、それはそれで結構。非常に羨ましいです。けどそうではなく、FXに悩んだり行き詰まったりしている場合は、一度テクニックはそのままにして、もう少し違った角度でFXや為替を眺めてみては?

 以上、管理人の経験をもとに、FXはテクニックだけでなく、メンタル、相場観といった相場総合力がついて初めて勝てるようになるのでは?、というお話でした。ご参考になれば幸いです。

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FXの教科書「負けないトレード実践編」

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