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 チャートと言えば時間足が標準形。しかしながら世の中には時間足以外にティックチャート、renkoチャート、ポイント&フィギュアといった、時間足以外のチャートも多く存在しています。
 その中でも、時間足よりも値動きをダイレクトにチャートに反映させられる、と言われているティックチャートを為替(FX)で表示させる方法をご紹介。

 色々な方法がありますが、現段階では無料であれば、マネックス証券のトレードステーションでチャートを表示させるのが、一番使い勝手がよいです。実際のトレード手法に練り上げるには、試行錯誤は当然必要ですが、短期売買向きと言われているティックチャートなら、FXの短期トレード攻略の近道になるかもしれませんよ。

ティックチャートとは?

 株や為替や先物のチャート、基本的には○分足、○時間足等、時間の経過とともにローソク足が追加されるチャートが一般的です。ま、時間足チャートを知っていれば、基本的に何の苦労もありません。けどね、短期トレードを試みようとすると、どうしても時間足ではとらえられない動きが出てきます。また時間足はレンジ相場に弱い。なぜって、レンジ相場=値動きがない、ということで、チャートだけがダラダラ進んでいきます。そうなると、テクニカル指標も効かなくなる・・・、と言うことです。

 テクニカル指標は各種計算式から構成されている訳ですが、値動きが無ければ正しいサインを出しません。となるとどうなるかと言えば、レンジ相場に入るとテクニカルは効かねー、といういつものパターンに陥ります。

 以前、レンジ相場を見抜くインディケーターとして、DAMIANIというインジを当サイトでも紹介しています。当サイトの記事の中では、そこそこの人気記事であり、やはりFXトレーダーはレンジ相場に苦労している、という姿が想像できます。

関連記事:DAMIANIでFXのレンジ相場を見分ける方法

※DAMIANIはこんな感じのインディケーター

 そこで登場してくるのが、時間の概念を取っ払って、値動きだけを取り入れたチャート。ティックチャート、renkoチャート、ポイント&フィギュアが代表例になります。値が動かない時はローソク足はそのまま・・・、と言うことであれば、少なくともチャート上にレンジ相場の表示は非常に限られたものとなります。(ゼロにはなりません、どんなチャートを使ってもレンジ相場対策は苦労します、ホント)

 renkoチャートも随分使いましたが(まだ使ってます)、今回はティックチャートのお話です。

ティックチャートの特徴

ティックチャートとは、チャートには取得するデータの取得時間別に日足チャート、週足チャートなどがあるが、その中でも売買が成立する度にチャート上に点を付けて動きを表すのがティックチャートである。~売買が約定するごとのチャートのため、最も敏感に市場の動きを表すといってよい。~約定するごとに点が1つずつ付いていく指標であるものの、同じ価格帯で取引が続くと、点が何十にも重なり見えにくくなるという欠点もある。主な用途としては数十秒から数分で、相場のわずかな瞬間変動を狙って利幅取りを繰り返し、細かな利益を積み上げて行くスキャルピング(Scalping)取引などで有効となる。(楽天証券

  

 楽天証券(FXCM)ではティックチャートについて、上記のように説明がなされています。

 売買が約定する毎に描かれるチャートですが、売買の回数をパラメーターにして、表示させる期間を変更することができます。説明にもあるように、短期売買、その中でもスキャルピングに有用と言われています。
 説明文中にもありますが、ティックチャートとは言っても、同じ価格での売買が続くと、レンジ相場をチャート上に描きます。しかし、通常の時間足チャートに比べれば、レンジ相場の出現頻度は非常に少ない(特に短い足にした場合)、と言うことができます。

 イメージするならば、為替チャートで日本時間の朝から東京時間に1分足を表示させると、そんなに値動きが無い中、時間の経過とともに1分毎にローソク足が描かれます。一方でティックチャートの場合は、約定があった時のみローソク足を描くので、同じ値動きの無い朝から東京時間と言っても、レンジ相場=値動きのないチャートを描く期間は、1分足チャートよりティックチャートのほうが少ない、と言われれば、なるほど・・・、と感覚的に理解できるのではないでしょうか?

 レンジ相場を描く期間が少なければ、短期トレードで勝てそう、と思いませんか?特にテクニカル重視の場合。レンジ相場があるから、テクニカルが効かない。であれば、レンジ相場があまりないチャートであれば、テクニカルで相場に勝てるのでは???

 ティックチャート、非常に興味深い対象ではないでしょうか? 

 試みにUSDJPYで1分足チャートと50ティックチャートを同じ時間帯で描いてみました。トレンドが出ている時は、ティック足のほうが確実に戻りや押しでエントリーできると思いませんか?

16.9.6トレードステーション-USDJPY1m
USDJPY1分足チャート

16.9.6トレードステーション-USDJPY50tick
USDJPY50ティックチャート

為替(FX)でティックチャートを表示させるならマネックス証券のトレードステーションが最適

 先に結論を書いてしまいます。為替(FX)でティックチャートを表示させるなら、マネックス証券のトレードステーションが最適です。

 管理人、為替(FX)でティックチャートを表示させるよい方法がないか、色々探して試しましたが(その経験は後述します)、結論的にはマネックス証券のトレードステーションに行きつきました。

 マネックス証券のトレードステーションは日本株のトレード用のツールですが、実は為替チャート表示機能が標準搭載されています。USDJPYはじめとするメジャーペアは当然として、クロスブラジルレアル等、相当マイナーな通貨ペアのチャート表示も可能。

 そして何よりも、ティックのパラーメーターが自由に設定できます。多くのティックチャートのツールが100ティックが上限の中、自由にティックのパラーメーターを調整できるのは画期的。尚且つパラメーターの設定、テクニカル指標の設定等々、非常にスムーズに行うことができます。使い勝手の良さはピカイチです。

16.9.6トレードステーション為替-200ティックチャート
USDJPYで200ティックチャートを表示させてみました

 気になるお値段は、何と無料です。

 マネックス証券のトレードステーションは、無料で為替のティックデータが触り放題という、FXトレーダーにとってはもう楽しくてたまらないツールです。ただし、日本株用のトレードツールなので、その点はお忘れなく。

 マネックス証券のトレードステーションで為替チャートを表示させる方法は、下記サイトに詳しく記してあります。チャートマニア、分析マニアの方から、ティックチャートに多少興味がある方まで、トレードステーションは非常に使えるツールになっています。

関連記事:トレードステーションで為替チャートを分析する方法

NinjaTraderでティックチャートを表示させる方法

 使っているインディケーターがあるので、以前も今も利用しているのが、NinjaTraderのティックチャート。NinjaTraderはFXCM-UKのサイトからダウンロードすると、為替データは無料で利用出来て、ティックチャートも利用できます。

 尚、NinjaTraderを利用する方法は以前記事にしているので、そちらをご覧ください。

関連記事:NinjaTraderでFX市場を見ると新しい世界が見えるかも?
 FXCM-UK経由でNinjaTraderをダウンロードすると、為替データ無料で利用出来て、そのデータの中にはティックデータもあります。よって無料でティックデータを利用するのは、以前はNinjaTraderが一番でした、ホント。

 しかしながらNinja+FMCM-UKでティックチャートの表示、大きな欠点があります。それは、表示させるのに非常に時間が掛かる、という部分。

 どうやらNinjaにティックデータを取り込んで・・・、とやっているようなので、毎日毎日Ninjaを動かしてれば時間の短縮は可能ですが、そうでなければ、その都度FXCM-UKのサーバにティックデータを取りに行って・・・、とやってるっぽい。正直、ティックチャートの検証に使おうとすると、ストレスが爆発します。利用する通貨ペアを固定してしまって、毎日毎日Ninjaを起動させればどうにか利用はできますが、なかなかそこまでする方も少ないのでは?

16.9.6ninja-eurusd200tick
NinjaTraderでEURUSDの200ティックチャートを表示

 eSignal他の有料データベンダーと契約すれば、リアルタイム及び過去のティックデーターも瞬く間に取り出すことができますが(一時eSigunalで見てましたから)、有料データー月間10,000円前後のお値段がかかります。実験のためでも、そこまで出費する覚悟があれば止めませんし、それが出来れば一番なのですが、無料でティックチャートを使いたい、というのであれば、表示まで時間がかかるストレスとの戦いになること必須。

 管理人はEURUSDとUSDJPYに限って、ほぼ毎日Ninjaを立ち上げて、検証をしてました。そうすれば、使えます。しかし今はそこまでしてないので、もう一回Ninjaでティックチャートの検証しろ、と言われると、あー面倒くさい・・・、と思ってしまいます。

iQFEEDから為替のデータを入手してティックチャートを表示させる

 長らく上記の方法を利用してFXCM-UKの無料データを使いながらNinjaTraderを動かしていましたが、ある時にどうしてもデータが取れなくなって(スポッとデータの抜け落ちが発生)、トレードで連敗したことがありました。やはり無料データの限界か・・・、と思い実は以前から知ってはいたけどスルーしていた為替の有料データ導入を決意。それがiQFEED。

http://www.iqfeed.net/

 海外先物データベンダーとしてそこそこ知られていますが、iQFEEDは為替データだけの配信も行っています。先物データは日本円で何だかんだで1万円近くになってしまいますが、為替データだけなら月30$。1ヶ月使ってみて、あかんかったら辞めればいいや・・・、という軽いノリで利用を始めました。

 1週間はデモで無料で利用できたのですが、利用してみて驚き。モット早くiQFEED使っておけばヨカッタ。。。データの落ちてくる速度が全然無料のFXCMと違いますし、データの抜け落ちもありません。これまでいかに中途半端なデータで戦っていたか、若干冷や汗が流れました、ホント。

 そんな訳で2017年7月時点、管理にはティックチャートを表示させるのにNinjaTrader+iQFEEDのセットを利用しています。かなり気に入ってます。管理人のトレードには欠かせないインジがNinjaに入っているので、当面Ninja+iQFEEDのセットは利用を続ける予定です。

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MT4でティックチャートを表示させる方法

 
 FXトレードと言えばMT4、となりますが、残念ながらMT4にはデフォルトではティックチャートの表示機能はついていません。そもそもFXにおけるティックデータ=売買の約定データ、何てあるのか?、という実は壮大なテーマもあるのですが、ここはFXの場合はティックデータ=値動きデータ、として話を進めます。

 で、値動きデータを元にMT4でティックチャートを作成するインジ「Xtick Chart」がfx-onで1,680円で発売されています。

MT4インジケーター: スキャルピングのお供に、Xtick Chart

 管理人は同インジを持っていないので、使用感等は分かりません。けど過去のティックデータは取れないので、簡単に言えば、インジをセットしてから先のチャートしか表示できません。これでは過去検証は殆ど不可能。けど、一歩間違えばNinjaだってそうなる訳ですから、それはやむを得ないと思います。

 VPSを借りて24時間MT4を稼働させてティックチャートの検証するんだ、という猛者がいれば止めませんが、それができるかどうかも、管理人もしたことがないので責任を持てないので、悪しからず・・・。

 MT4は意図的にティックデータ取り込めないようにしてるんじゃないか、と若干思ったりもしますが、デフォルトでMT4でティックチャートが表示できたら、また為替の短期トレードの世界も光景が変わっていたかもしれませんが、さてどんなもんでしょうか。

OANDA JAPANのティックチャートインディケータ

 OANDA JAPANに口座を持っていると、もれなくMT4でティックチャートを表示できるインディケータがもらえます。管理人ももらいました。

 ただね「Xtick Chart」の仕様と同じく、新しい足しか表示できません。よってテクニカルを使って過去の検証等するには、MT4をズーッと稼働させておいてデータ(ティック足)が蓄積されるのを待つ必要があります。ついでに言うと、電源を切ると、もう一回最初からやり直し。

 まぁタダなので文句は言えませんが、あまり使えないかな・・・。


https://www.oanda.jp/campaign/70t.php

16/12/14追記:MT4でティックチャートを表示可能なRainWood’s Tick Chart

 先日テクニカルのお師匠様から、MT4でTickチャート表示させられるツールを見つけたぞよ、と教えてもらったのが、「RainWood’s Tick Chart」。全く知りませんでした。


http://www.rwtickchart.com/

 お試し1ヶ月ライセンス(8$、1年ライセンスは35$、永久ライセンスは49$)で試してみましたが、確かにMT4でTickチャートの表示が可能でした。更に「Xtick Chart」や先日サービスが始まったOANDAのティックチャートとも異なり、バッチリ過去の足の表示も可能。そしてティックのパラメータも設定し放題。オフラインチャートで表示させれば、テクニカル分析もやりたい放題でした。
 またNinjaTrader+FXCMに比べると、時間的なストレスが全く無くティックチャートの表示ができました。

 オーッ、これは便利と思い色々試してみたのですが、一部テクニカル指標では反応がワンテンポ遅くなります。管理人が以前使い込んだ3本RCIを表示させてみると、見事にワンテンポ遅れて表示。正直ティックチャートで3本RCI試すのが一番の目的だったので、ワンテンポ表示が遅れると使い物にならず、1か月ライセンスのみで終了となりました。

 けど他のテクニカルはバッチとリリアルタイムで表示できていたので、また別の利用方法を思いついたら、月額ライセンスで試してみる予定です。

 しかし探せばあるもんですね、MT4の世界はホント奥が深いです。

FX会社のツール

 日本のFX会社の中には、自社でティックチャートが表示できるツールを提供している会社もあります。管理人が試した+知っている、ティックチャートの表示機能付きのチャートソフトを提供しているFX会社は下記。

・マネーパートナーズ証券(無料)
・インヴァスト証券(無料)
・セントラル短資のウルトラFX(有料)
・IG証券(有料)

 マネーパートナーズ(マネパ)とインヴァストはティックチャートの表示はできますが、100ティックチャートまで。マネパは色々試してみましたが、100ティックという縛り及び、保全データが短いため、正直実トレードは厳しいです。ただ、マネパ、インヴァストともに口座さえあれば無料でティックチャートは見ることができるので、はじめの一歩としてティックチャートはこんなもの、というのを知るにはよいです。

 そして、セントラル短資のウルトラFXとIG証券もティックチャートの表示はできるようですが、有料サービスなので、管理人は詳しくは分かりません。
 ウルトラFXはUチャートという名前でティックチャートの機能を提供していますが、前の月の取引が500万通貨以上の利用が必要で、ハードルが非常に高いです。IG証券は、Pro Realチャートという名前でティックチャートの機能付きチャートを提供。こちらは月額利用料4,000円です。

 以前調べた時、日本でティックチャートが表示可能なFX会社は上記4社でした。その後、増えているかもしれませんが、分かったらまた追記します。

 ただし日本のFX会社のツール、MT4が全盛なのが良い例ですが、MT4やNinjaそしてトレードステーションにその使い勝手は遠く及びません。NinjaTrader対応のFX会社が日本に出てこれば、真面目に利用の検討しますが、今の所そんな声は聞こえてきません・・・。

ティックチャートとは言っても道具、聖杯ではありません

 ティックチャートがあれば、それが聖杯かと言えば、決してそんなことはありません。それはお忘れなく。

 ただしレンジ相場を時間足チャートに比べれば描写することが少ないので、短期トレードをテクニカル重視で攻める、と言うのであれば、時間足チャートに比べれば、期待値は高まるのではないかと。

 管理人は基本スイングトレード中心なので(短期の試みは色々していて、先が見えてきたような・・・)、ティックチャート使いというレベルでは全然ありませんが、確かに時間足チャートに比べると値動きが素直に感じます。

 どうやら管理人は短期トレードは5分足+αという方向になりそうなので、ティックチャートは長期の研究対象となる予定。ただし、本気でティックチャートの研究と検証に没頭すれば、勝ち組トレーダーに仲間入りできる可能性は高いのではないかな、とは感じています。もしくはティックチャートでなくてもrenkoチャートとか、値動きベースのチャートには可能性を感じます。ただしポイント&フィギュアは訳分かりません・・・、単なる勉強不足なんですが。スイングトレードがそれなりにできているので、スイングっぽいトレードになるポイント&フィギュアは改めてやらんでもいいよね・・・、というのが前提にあったりします。

まとめ

 チャートの種類、実は時間足チャートだけではないんですよ、と言うことで、短期トレードに適していると言われる、ティックチャート及びティックチャートを表示させる方法のご紹介でした。

 2年近くNinjaTraderのティックチャートを見てきましたが、今年の6月に発表されたマネックス証券のトレードステーションは日本株ツールのハズなのに、為替チャートの表示ができて、更にティックチャートの表示までできてしまったのは、結構な衝撃でした。本気でティックチャートを学ぶ、ということであれば、トレードステーションを使うか、Ninja+有料データ、ということになるのかな、と思います。興味があれば無料で利用できますし、マネックス証券のトレードステーションを使ってみることをオススメします。

 時間足と格闘していて、それでもFXトレードの答えが見えないようであれば、ちょっと視線を変えるとティックチャートというモノがあるんだ、と言う新しい視点は得られるのではないかと。
 ただしティック足チャートは、商材等殆ど存在していなので、自分でテクニカルを組み合わせて、手法を練り上げる必要があります。無駄なお金を使う必要がない、と前向きに考えられるのであれば、トライしてみる価値はあるのでは?
 管理人は今一歩、という段階で、これならティック足チャートで勝てる!、とはとてもじゃないが言えません。ただし、FXのトレード手法は、ホント人に合うor合わないがあるので、一つの選択肢としてティックチャートは”あり”と考えています。

 ティックチャートに興味があれば、マネックス証券のトレードステーションで試してみるのが一番の近道です。ご興味を持たれたようなら、口座開設して、ティックチャートを触ってみてはいかがでしょうか?FXが難しくとも、株でティックチャートの攻略方法が見つかれば、それでも全然”あり”でしょうし。

 ティックチャート、その奥深い世界、FXにかかわらず株でも短期トレードに興味があれば、覗いてみると面白いですよ。

・もしティックチャートやテクニカル指標を駆使していてもFXで勝ち切れないのなら、手法とは別の所に問題がある可能性が高いです。見落としがちなのが資金管理。資金管理しながらトレードしてますか?もし資金管理について意識せずにトレードしているなら、簡単でもよいので資金管理をトレードに取り入れるべき。手法と資金管理はトレードにおいて車の両輪とも言えます。簡単な資金管理を踏まえたトレード手法を下記で御紹介しています。

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