〇割相場が戻しました、との表現は株でも為替でも耳にする機会が多いです。この〇の部分、何割が妥当か考えたことありますか?
管理人的には3割がシックリきます。3割戻しの意識を持って、フィボナッチ・リトレースメント的には38.2%の意識を持って相場を見ると、相場分析にこれまでとは異なった軸を持つことができますよ。
よく発生する3割戻し
株でもFXでも同じですが、相場が〇割戻しました、との表現を時折耳にします。トレンドが生じていて、一旦トレンドとは逆方向に相場が進むけれど、〇割トレンドとは逆方向に進んだ後で、再度トレンド方向に相場が向かう、こんな所です。
この〇割、と言われる部分の〇部分、どんな数字が多いと思いますか?
実際に統計を取った訳ではありませんが、個人的にと言うよりフィボナッチ的に言えば、最も留意すべきは、3割!
相場は3割戻すと、元のあるべきトレンド方向に進むケースが多いです。3割戻しでトレンド方向に再スタートするので、戻りを買ったり・売ったりするのは3割で試してみる、という方法が取れます。
そしてフィボナッチ的に言えば、3割というのは38.2%となります。相場の高値と安値にフィボナッチ・リトレースメントを引いたら38.2%のラインと現在の値位置がどんな関係にあって、現在がどんなトレンド状態なのか、まずは確認するようにしましょー。
2割戻しは当たり前
高値と安値にフィボナッチ・リトレースメントを引いてみると、2割戻してから再度トレンド方向に相場が走るケースはよくあります。フィボナッチ的に言えば2割戻し=リトレースメント23.6%となります。よって一旦相場がリトレースメント23.6%まで戻ると警戒が必要です。
ただしトレンドが発生している時、2割程度戻すケースは頻繁にあります。よって2割戻しのタイミングで逆張りするのも“あり”ですが、あくまでも強いトレンドが発生している時に限定。
強いトレンドが出ている時の2割戻しは当たり前、と考えてフィボナッチ・リトレースメントを当てて見ていくと、なるほどー、と思うケースが多々あります。
ただし通常のトレンド状態の時、ゆっくりとトレンドが発生している時は、2割戻しを演じた後で若干値動きが停滞して3割戻しを達成、その後に当初のトレンド方向にスタートとのケースが多くなります。
3割戻しの後でスタート地点に戻って、再度逆方向に動くケースも
管理人が3割戻しを特に注意しているのは、3割戻しを達成した後でトレンド方向に相場が進み、高値・安値ブレイクするかと思いきや、再度逆方向に相場が進むケースも多く発生し、半値戻しやリトレースメント76.4~88.6%を目指すケースもある点。
ま、逆張りならそのままポジション持っておけばいいんじゃないか、とのケースになりますが、再度3割戻しを達成して・・・、とのケース結構時間がかかります。だから管理人は天井と底を狙った逆張りの場合、3割=リトレースメント38.2%で決済してしまうケースが多いです。
欲を出して半値戻しを狙うと、折角の3割戻しの達成の後、再度トレンド方向に進んで高値・安値をブレイクして損切・・・、とか、半値戻しは達成したけれど高値・安値付近に戻ってから再度3割戻しを達成後に半値戻し等、3割戻しを達成した後は、素直でない値動きを見せるケースが多いです。
フィボナッチ・リトレースメントの教科書的な考え方では、相場はリトレースメント76.4~88.6%までは戻る、との考え方があります。よって相場は7~8割戻ってから再度トレンド方向に向かうケースが大前提として多くなります。よって3割戻しの後で、最終的に7~8割戻しが発生するケースも多くなります。ただし経験的に天井と底を狙う逆張りでエントリーした時は3割戻しで決済したほうが、その後にゴチャゴチャする値動きにお付き合いせず住むことが多いと感じます。
リトレースメント76.4~88.6%まで戻ってからのトレンド方向に対するエントリーは、エントリーとの観点では勝てる可能性は高いものの、天井と底を狙うような決済との観点では遅いと感じています。
天井と底を狙うような逆張りをしたら素直に3割戻しで決済する、フィボナッチを使ってチャント相場分析するようになって3~4年たちますが経験的に、コレが一番シックリきています。
セオリー通りリトレースメント76.4%方面に向かったものの、3割戻しでの決済なら早期に利益確定が可能なケース
シックリ来るパターンを見つけること
3割戻しの管理人的考えは上記となりますが、フィボナッチ・リトレースメントで相場分析をすると、このラインでよく相場が反応するなー、というケースが頻繁に発生します。その気付きが非常に大切で、それじゃ本当に使えるのか、と過去の検証や実トレードで勝ったり・負けたりを繰り返すと、使えないわ・・・、と気付いたり、上記のように、パータン化できるな、と気付くケースがあります。
3割戻しのケースは他人に教えてもらったのと、その後の自分の検証で上記考えに至り、自分の中でシックリと来る相場パターンとなりました。
当然、2割戻しで終わって損切・半値戻しまで行って勿体なかった、とのケースも発生しますが、天井と底を狙う逆張りでわがまま言うとロクな目に合いません、3割程度の戻りをいただくのが、丁度よいのかな、と思います。2割戻し狙いは、さすがにリスキーですね。それなら2割戻しで順張りエントリーの方が、勝率は高いと考えられます。上記はあくまでの逆張りのケースです。
フィボナッチの使い方のコツ、下記でも記事にしているのでそちらもご参考ください。
関連記事:FXでフィボナッチを使いこなすコツ、色々と基点を試してみる
まとめ
管理人に限らず、逆張り好きなのが日本人の特徴。であればどこで決済するのか、との1つの答えが3割戻し=フィボナッチ・リトレースメント38.2%でないかな、と思います。
さすがにいきなり天井・底を狙う逆張りはリスク高いので、Wトップ・ボトムを形成した後で逆張りで入る等の工夫は必要ですが、それはエントリーの話なのでその話はまたいずれ。
特に逆張り好きな方、3割戻しとの意識でFX市場を眺めてみてはいかがでしょ。また違った光景、違った決済方法が見えてくる可能性がありますよ。一度お試しあれ。
フィボナッチを学ぶなら
FXトレードするなら、フィボナッチの知識は最低限持っておいた方がいいと思います。相場が戻りや反転する際にフィボナッチが効いているケース、本当によくあるので。
フィボナッチを学ぶ初めの第一歩として下記はいかがでしょうか。
・FXでフィボナッチを分析とトレードで実践する最初の第一歩(note)
フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクステンションの使い方について簡単な見方を解説書(2,000円)です。リトレースメントとエクステンションについて、典型的なパターン紹介しています。本書を読んで実践するだけでも、フィボナッチベースの相場分析の見方の第一歩は踏み出せますよ。フィボナッチにご興味があれば是非ご一読ください。