前回、テクニカル指標の限界について、管理人の考えを書いてみました。
テクニカル指標はどこまで行っても過去の解釈の問題、と書きましたが、実はテクニカル指標でも未来予想を行う方法があります。
今回はそんな、テクニカル指標で未来予想をする方法について書いてみます。
関連記事:FXがテクニカル分析だけでは勝てない理由
概要
テクニカル指標を分類する必要性
ストキャスから始まって、数限りなくあるテクニカル指標。ただしテクニカル指標は、基本的には過去の相場の値動きをパラメーターを変えて表示するもので、それはあくまでも過去の値動きの解釈をどうするか、というやり方の問題。将来の値動きを読んで収益を上げようとするトレーダーの役に立つのか?、と言えば、正直心細いです。実際、テクニカルだけでトレードしてます、何て機関投資家はマズいないかと。(プログラムトレードは別)
けど実は、将来を予想するためのテクニカル指標や数が少ないながらあったりします。全部が全部テクニカル指標=過去の解釈、というのは若干言い過ぎの面もあります。よって、少なくとも過去解釈のテクニカルと、将来予想のテクニカルと、テクニカル指標といえども2つに分類する必要があると考えています。
ただしテクニカル=過去解釈という構図は、各種チャートのテクニカルツールや一般的に目にするテクニカル指標を見ると、見事に当てはまっており、将来予想のためのテクニカル指標はあまり知られていない=メジャーではない、というのが実際の所ではないかと。ストキャスやMACD等でテクニカルの世界に興味を持ったら、次の段階、将来予想のためのテクニカルにも興味を持つと、また新しいトレードの世界が広がってきます。
過去解釈のテクニカル指標
ストキャス始め、チャートソフトや一般的に知られているテクニカル指標の殆どが、過去解釈のテクニカル指標。
だから前回のような、テクニカルだけでは勝てませんぜ、という記事を書くことができる訳です。
けどね、一般的にはこれが普通だと思います。万人が過去解釈のテクニカル指標で将来予想も出来る、と思ってしまう方が多い所が(それができる方もいることは否定しません)、なかなか罪作りな所ではないかと。
未来予想のテクニカル指標
まずは管理人が思いつく未来予想のテクニカル指標を取り上げてみます。
⑤は純粋な意味ではテクニカル指標とは言えない面もあり、今回は横に置いておきます。けど管理人が現在多用しているのは⑤のフィボナッチ系のツールではありますが。この話はまたいずれ。
ボリンジャー・バンドはサポレジとして一般的に使われていますが、本来ボリバンはサポレジで使うツールではありません。ボラティリティを測って、将来の値動きを予想するツールなんです、本来的には。よって、管理人はサポレジのツールとしてボリバンは見ていません。(いずれこの話は別途書きます)
PIVOTとは
PIVOTについては、下記の様に説明がされています。
PIVOT(ピボット)とは日本語に訳すと「回転軸」の意で、「日々の市場価格がある一定のポイント(P=ピボット値)を中心として上下に回転(振幅)することを仮定して、いくつかのサポートやレジスタンスの値(ピボット・ポイント)を決めてトレードを行うテクニカル分析手法」です。
~簡単に説明すると、前日の4本値(実際に使うのは高値と安値と終値の3つ)を元に本日の「過程レンジ」を計算して、あるポイントまで上がったら売り、下がったら買いという使い方が基本になります。『FX最強のテクニカル しろふくろうのPIVOTトレード術』
PIVOTは日足でも週足でも年足でも作成可能。前の期間の4本値があれば、次の該当期間の「過程レンジ」が出せます。管理人は週足PIVOTを愛用していますが、月曜朝の時点で既に、今週はこの辺りまで動きそうだなぁ、というのが分かる優れものです。
PIVOTについては上記で取り上げた、下記の本が考え方等非常にまとまっています。数字が違う等の指摘もamazonでは出ていますが、PIVOTとは何?、という所から始める方にオススメできます。
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管理人もPIVOTの基本はこの本で学びました
管理人はスイング派なので、週足PIVOTを愛用していますが、確かにPIVOTで反転したり、トレンドの終了になることが多いです。相場に100%はあり得ないので、当然ダマシも発生しますが、管理人のチャートには必ず週足PIVOTは表示させている愛用ツールとなっています。
過去のPIVOTポイントも効いているし、将来のPIVOTポイントも表示されています
移動平均線のサポレジ
移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスでエントリーと決済というのは、テクニカルの教科書の最初のページに乗っていますが、この手法ではまず勝てません。まぁ教科書にもだいたいそう書いてありますが。移動平均線のクロスの手法、タイミングが遅いんです。だから最終的な期待値をプラスにするの、なかなか難しい。
そんな訳で移動平均線は使えないかと言えば、全くそんなことはありません。移動平均線はサポレジを見たり、トレンド状態を見るのに使えます。トレンド状態の話はまたいずれ。
移動平均線は、機関投資家がサポレジの参考としているケースもあるようです。フィボナッチでもPIVOTでも過去のサポレジでも、反転する場所じゃないのに何故ここで反転したのか?、と思ったら移動平均線がサポレジになっていた、というケース確かにあります。
そうなんです移動平均線、こんなサポレジの使い方もあるんです。移動平均線をいくつか表示させたら、相場が移動平均線の仲をピンポンのように跳ね返っていた、何てチャートは何度も見ています。
ただし管理人としては、移動平均線を何本も表示させるとチャートが見にくくなるのが苦手。よってあまりじっくりとは見ていません。この辺りは好みの問題でもあります。
ダイバージェンスとは
ダイバージェンスについては下記のように説明がなされています。
(ダイバージェンスは)簡単に言えば、価格が新高値か新安値を付けている一方、その価格を基にしたテクニカル指標が新高値や新安値を付けられなかった場合、ダイバージェンスが存在することになる。『マーケットのテクニカル秘録』
極々簡単に言えば、相場のレートとテクニカル指標が違う方向を見せた時は、テクニカルの方に相場は進みやすい、というもの。このダイバージェンスの考えを初めて知った時は、目から鱗でした。こんな考え方があったのか、と。
ダイバージェンスはMACDの利用が有名ですが、RSI、ストキャス、RCI、CCIと何でも利用は可能。ある意味、好みの問題部分があります。お好みでどうぞ。管理人はダイバージェンスを見るなら、RSIかRCIです。
そして、ダイバージェンスはPIVOTや移動平均線のサポレジと違い、エントリーの引き金に使えるのが他とは違う最大の特徴。
未来予想テクニカルの使い分け
未来予想のテクニカルであっても、対相場には100%はあり得ません。とは言え、過去解釈のテクニカルと比べれば、勝率の高いトレードが期待できます。
例えば、PIVOTでの反転を狙って、RSI等でダイバージェンスが発生したら逆張りエントリー、といったような。多分、コレでそこそこ勝てます。
そして面白いのは、未来予想のテクニカルも使い分けができる点。サポレジというかエントリーする場所を決めるのにPIVOTなり移動平均線を使って、最終的なエントリー判断=引き金の判断をダイバージェンスで行う、といった使い分けができます。エントリーする場所を決めるのは、過去のサポレジやフィボナッチ等でもOK。
エントリー根拠を積み上げて、当りを付けたらダイバージェンスの発生でGo!
引き金を引くの、ストキャス等の通常のテクニカル指標でもできますが、ダイバージェンスが未来予想テクニカル、というのがミソ。通常のテクニカル指標より、理論上は勝つ可能性の高いトレードができるようになります。
だいたいこの辺りがエントリーポイントだろうなぁ、という目星は、上級者になって相場観が付いてこれば、チャートを見るだけでできるようになるそうですが、最後のタイミングをダイバージェンスで測るという方法、なかなか使えるのではないかなぁ、と思います。ただし目星は当たっていても、ダイバージェンスがないとエントリーができない、という欠点はありますが。けど損するよりはいい、と割り切れればダイバージェンスはエントリーのタイミングを測るツールとして使えるのではないかと。
スマホのアプリでチャートの未来予想ができる?
FX会社が提供している未来予想系チャートを利用して、チャートの未来予想する、という手もあります。ただし、いちいちFX会社に口座開設するのが手間・・・、と思ってしまうのが人情。
とりあえず手軽にチャートの未来予想を試してみるなら、チャート予想をするアプリ「Wips FX」があります。
チャート予想の始めの第一歩として、とりあえずインストールして、チャート予想ってこー言うもんなんだ、と知るには打ってつけのツールです。ご興味あれば、インストールしてお試しください。
[blogcard url=”http://saredo-fx.com/tool/wipsfx/”]
テクニカル指標の分類で新しい世界が見えるかも?
テクニカル指標を過去用と未来用に分けると言う考え、いかがでしたか?
mt4始め、チャートソフトに搭載の殆どのテクニカル指標は過去形のテクニカル指標は過去解釈のためのテクニカル指標。ただし例えばmt4であれば、ネット上を探せばPIVOT等、未来予想のインジも多く存在しています。そんな中でPIVOTと移動平均線、そしてダイバージェンスを、未来予想のテクニカル指標としてご紹介してみました。
過去解釈のテクニカル指標ばかりみていて、トレードに行き詰っている・・・・、そんな方は、もう少し視野を広げて未来予想型のテクニカル指標も見てみてはいかがでしょ?テクニカル指標をやりこんでいる方にこそ、見て頂きたい未来予想のテクニカル指標。
未来予想系のテクニカルを使うと、相場の新しい世界が見えてくるかもしれませんよ。
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