3月5日にUSD/JPYが112円に到達しましたが、その後111円に下落。その際に珍しく(?)、逆張りトレードがうまくはまりました。
周辺市場を観察することで自らの相場観を組み立ててトレードした一連の流れをご紹介。
トレードする通貨ペアだけでなく、周辺市場を見る大切さが実感できる事例となりました。
概要
今更ながら周辺市場を見る大切さについて
FXのトレードを行う際はトレードする通貨ペアだけを見ているだけではダメ!
裁量トレードの勉強を始めた初期の頃に学び、なるほどー、と思った一言です。
けどねトレード対象の通貨ペア以外に確かに見る商品は、ドルインデックス等々あるけれど、結局動くタイミングは一緒じゃないか?、という意識もあり、周辺市場を見る大切さは分かりつつも、実際にトレードに活かすにはどうしたもんかね、と試行錯誤が続きました。とりあえず、これ以上トレンド伸びると考えるのは危険等、危機回避には随分前から利用してますが、前向きな使い方としては当たったり外れたり。
ただし今回、USD/JPY112円の攻防の際、最終的に111円に落ちていく相場をショートで拾うことが出来たので、周辺市場を見る大切さについて、前向きな事例としてご紹介。
USD/JPY112円に位置した際の周辺市場の状況
ドル/円(以下、USD/JPY)が3月に112円に到達した際、さすがにそれ以上の上昇はないのでは?、といういつもながらの当たらない相場観に加え、逆張りしたくてウズウズしてました。けどね結局、自分の感覚的な相場観は当たらないので、①ドルインデックス、②VIX指数、③日米の金利差から、USD/JPYの値位置について検討を行いました。
①ドルインデックス
USD/JPYが112円に到達した時、まず最初に見たのはドルインデックス。ドルインデックスは日常的に見てます。管理人のトレードにとって欠かせない指標です。
関連記事:FXトレードの際にドルインデックス見てますか?
ドルインデックスは昨年秋から続く高値圏に到達しており、高値更新を目前。さて上下どちらに動くのやら・・・、という状態です。
・高値圏に位置するドルインデックス(日足チャート、画像はTradingViewを利用、以下同様)
正直ドルインデックスだけで、USD/JPYの次の方向性を予想するのは至難の技ですが、それでもUSD/JPYにとって重要な値位置に来ている、ということは理解できるかと。
上に行くか下に行くか分からんけど、ドルインデックスから見てUSD/JPYは重要な値位置にあるよね、と理解できるようなら次の手も考えやすくなります。気付かないと、何も出来ないので。
②VIX指数
次に恐怖指数とも言われるVIX指数の状況を確認。VIX指数はダウ平均のボラティリティの指標であり、2月の上昇相場を受けて年初来最安値を更新中。
・昨年を見るともう一段安の可能性はあるものの直近安値を更新中のVIX指数(日足チャート)
ダウ平均の上昇もひと段落しつつあり、VIX指数の下落も落ち着きつつある状況でした。VIX指数の過去を見ると、更なる下落の可能性もありましたが、ダウ平均の状況からそろそろ反転してもおかしくはないよね、と判断できる状態。
VIX指数が反転=リスクオフなので、となるとUSD/JPYは買われる傾向にあります。逆張り派としては、ドルインデックスの状況とVIX指数の状況から、USD/JPY112円なら逆張りしてもいいのでは、と考える事ができる状況でした。
③日米の金利差
通貨ペアは各国の通貨の組み合わせでできており、各国の債券金利に大きな影響を受けています。よって対象通貨ペアを構成する国の債券金利の差を見る事で、今後の通貨ペアの方向性を把握できるケースがあります。
ただし金利差での通貨ペアの方向性の把握は、サヤ取りの感覚で過度に期待するとやられるケースがあるので(勉強代何度払ったことか・・・)、だいたいの方向性とか金利差のサポレジを見るとか、大まかな見方の方がよいと思います。
・マゼンタ色ラインの日米の金利差は底打ち(逆に表示させているのでUSD/JPYの天井)を示唆(4時間足チャート)
日米の金利差を見ると、過去何度も反転した領域に突入中。これまで通りの値動きを見せるようなら金利差は反転する可能性大。となるとUSD/JPYも112円を天井として反転する可能性が感じられます。
外部の3つの指標を参考にしてUSD/JPY112円で逆張りして成功
テクニカル的にはRSI始め、既にUSD/JPY112円に至るまでに逆張り指標はエントリーサインが点灯していました。しかしテクニカル好きとしては、それのみで逆張りする危険も充分分かっていて、だからこそ①ドルインデックス、②VIX、③日米の金利差も踏まえた上で、112円でショートエントリーを決断しました。
そして結果としては111円まで下落し、約100pipsの獲得に成功。テクニカルオンリーではない、周辺市場を見て相場観を組み立てて筋道立てた形でのトレードに成功しました。
・毎回こんなにうまくいく訳ではありませんが・・・(USD/JPY1時間足)
Wエレメント等、様々なツールを利用していますがツールは一長一短あります。一方で周辺市場の把握は万人が利用できる見方なので、知っておくとトレードの勝率を上げられます。事前の分析等々、人の手が必要な相当ベタな方法ではありますが。けどこれこそが相場の優位性ではないかと。
周辺市場の把握の仕方は「トレーディングカレッジ」が詳しい
ドルインデックスだけは、裁量トレード初期の頃から見るようになってます。ただしドルインデックスだけでは足りないよなー、と長らく思ってましたが、VIX や金利差を見るようになり、ようやく周辺市場を見る事が自らのトレードの優位性をもたらす結果に繋がっています。
管理人が周辺市場の把握を学んだのは、佐々木徹氏・吉中晋吾氏が共同で運営している「トレーディングカレッジ」です。年間受講料180,000円かかりますが、周辺市場の把握の仕方はもとより、トレードの心構え的なメンタル部分、そして日々のモーニングコメント等、ボリューム盛りだくさんです。
周辺市場の把握を行う事で、具体的な根拠を持って自らの相場観を組み立てられるので、何となく値頃感からのエントリーはなくすことができます。
関連記事:値頃感からの安直な逆張りが地獄に落ちるメカニズムを解説しよう
テクニカル中心のトレードでイマヒトツ伸び悩んでいる、自分の相場観がサッパリ当たらない、自身のエントリーに自信が持てないというようなら、「トレーディングカレッジ」を受講されてはいかがでしょうか?年間18万円の受講料はさすがに伊達ではなく、得られるものは大です。
ちなみに受講生限定のインディケーターを見ると、ドルインデックスは売り判断だったりしました。気付くのが遅かった・・・。まぁ、取れたのでよしとしますが、以後はしっかり活用しないとダメですね。
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関連記事:トレードの勉強をするなら「トレーディングカレッジ」をオススメしたい
まとめ
順張りと逆張りの2つ視点で最近トレードしてますが、トレード前は必ずトレード候補の通貨ペアの周辺市場の確認を最近は行っています。
テクニカル分析とはまた異なる視点で通貨ペアの現在位置を見ることで、トレードの新しい根拠が得られます。トレードは基本的には根拠の積み上げと考えている管理人にとって、「トレーディングカレッジ」で学んだテクニカル以外のトレード根拠は非常に役立っています。
「トレーディングカレッジ」の話を抜きにしても、FXトレードするならトレード対象以外の通貨ペアや商品等の把握は、勝率を高める重要な武器となります。トレード対象の通貨ペアしか見ていないようなら、もう少し広い視野を持ってFXトレードを行うことでトレードの新しい第一歩を踏み出すことに繋がります。お試しあれ。
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