目前に迫ったアメリカの大統領選挙。選挙日は11月8日(火)となっています。

 現状民主党のヒラリー候補が優勢のようですが、共和党のトランプ候補も隠れファンの存在が指摘されており、蓋を開けてみるまでやはり結果は分かりません。

 ただし”為替”という観点で見ると、ヒラリー候補・トランプ候補のいずれが大統領になっても、ドル安になるんじゃないか、と思います。特に目先は。

 雇用を守る!、とアピールしている両候補、メーカー系の企業が悲鳴を上げ始めているドル高は当然耳に届いているハズ。新政権は前政権との違いのアピールのためにも、何か新しいことをしたいもの。となるとドル安政策を導入?

 上がるにせよ・下がるにせよ胸突き八丁に差し掛かっているドルの行方を、ドルインデックスから探ってみます。

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11月8日(火)はアメリカの大統領選挙投票日

 アメリカでは4年に1度のお祭り、大統領選挙。今回はよりどちらが嫌いか、という何とも不毛な大統領選になっていますが、数々の失言で女性からソッポを向かれ、共和党主流派もそっぽを向いているトランプ候補、さすがに当選は難しくなりつつある様子。けどね、人には言えないけど自分トランプファンです・・・、という方も多いようなので、実際の所は選挙結果が出るまで分かりません。

大統領選を前に上昇するドルインデックス

 11月8日の大統領選挙を前にドルが急騰しています。ドルの価値を見るのには、ドルインデクスを見るのが最適なのですが、ドルインデックスを見ると9月後半から駆け上がっているドルインデックスの姿が明確になります。

16-10-24ドルインデックス-日足チャート
※画像はTrading View、以下説明ない場合は同様

 上記は「2016年11月のドル円(USDJPY)予想」で掲載したドルインデックスのチャート。
 9月下旬から急速にドル円も円安が進んでいますが、ドルインデックスのチャートを見ると、それが一目瞭然でドル高の影響によるもの、ということが分かります。

 そして次も先日の記事で利用した、ドルインデックスの週足チャート。

16-10-24ドルインデックス-週足チャート

 今ちょうど、ドルインデックスは2015年3月以降から続いているレンジ相場の上限付近に位置していることが分かります。

 ただし長めの月足のドルインデックスの様子を見ると、若干印象が異なってきます。

16-10-28ドルインデックス-月足
※画像は、FXCM-UKのMarket scopeより

 2015年3月よりドルインデックスは1年近く高値付近でレンジ相場を形成している、ということが分かります。

関連記事:FXトレードの際にドルインデックス見てますか?

ドル高に悲鳴を上げ始めているアメリカのメーカー

 アメリカの景気は、ハッキリ言ってよいです。だから利上げが12月にあるんじゃないか、と言われている訳ですが、アメリカの企業、特にメーカーが2015年から続くドル高に悲鳴を上げ始めています。

 丁度足元、アメリカ企業の中間決算発表が続いていますが、決算発表の場で、もうこれ以上のドル高は勘弁して欲しい、というコメントがメーカーの経営者からチョクチョク出ています。

 少し前の記事ですが以下のような記事も目にしています。(1ページ目のみ無料で見れます)

ドル高で悲鳴を上げ始めた米国経済

 日米ともに、輸出が多いメーカーにとっては自国の通貨が安いほうがメリットがある訳で、日本は100円から一気に104円までなった円安、特にメーカーにとってはホッと一息つける状態ですが、逆にアメリカにとって急激に進んだドル高は非常に頭のいたい所。

 2015年3月から1年以上ドル高の状態が続いているので、タイミングとしてそろそろ我慢の限界が到来、と言った所でしょうか。

 ちなみにアメリカはGDPの60%以上を個人消費が占めているので、メーカーの経済的影響力は限られています。けど日本だってGDPの約60%が個人消費。その日本でメーカーの為替に対する影響力は底知れないものがありますので、アメリカの状態も実体経済の影響力とは別の所でメーカーの為替に対する影響力は大きい、と考えざるを得ません。

 ちなみに政治力、という観点では雇用吸収力のあるメーカーの政治的影響力は日米ともに大です。アメリカでメーカーと言うと、ボーイング、キャタピラー、GE(航空機のエンジン)と言った世界的メーカーが多いので、その政治的影響力は当然無視できません。

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経済的背景及び大統領選挙を背景にドルインデックスのチャートを見てみる

 上記のように、メーカーを中心とする経済界は既にドル高はお腹いっぱい、もう勘弁して・・・、という状況。そして大統領候補のトランプ氏は以前からドル高是正を訴えてますし、クリントン候補はザ・政治家です。政治的影響力の強いメーカーの意向は無視できませんし、雇用を守る、と言ってる手前、雇用吸収力の高いメーカーの主張をある程度は考慮しないと、自らの政策が破綻してしまいます。

 そんな観点で、最新のドルインデックスのチャート(日足)をご覧ください。

16-10-28ドルインデックス-日足

 気が付けばハーモニックパターンのBatパターンが完成しています。
 
 そして思いっきりドル安バイアスを掛かった視線でチャートを見れば、もうドルが落ちる=ドル安になるしかないじゃないか、という状態です。

 相場が動くには何かきっかけが必要となりますが、今後のスケジュールを考えると、控えているのは11月4日の雇用統計、そして11月8日の大統領選挙。さすがに大統領選挙と比べると雇用統計もインパクトに欠けるので、動くきっかけとしてはやはり大統領選挙か・・・。

 となれば、大統領選挙を契機に、当選者が誰であろうとドル高モードは終了?そしてドルインデックスはBatパターン形成で下落のスタート???

12月の利上げも関係してくる見込み

 11月に大統領選挙がありますが、12月はFRBによる利上げの有無に決着がつきます。マーケットは利上げ織り込みムードになりつつありますが、これも蓋を開けて見ないと分からないところ。ただしFRBはマーケットとの対話を大切にするので、これまでの利上げムードの中、いきなり”利上げはなし!”というような、梯子は外さないかと。この辺りは、マイナス金利導入は考えていません、と国会答弁していたのに、マイナス金利導入!、とやってしまえる日本銀行と大いに環境が異なります。

 もし利上げしない場合は、既に利上げを織り込みつつあるマーケットに対して、何かしらのジャブを打ってくると予想されます。そう考えると、大統領選以降はFRB関係者の発言は要注意となります。

まとめ

 アメリカの大統領選挙はもう目前に迫っています。そしてドルインデックスは節目の価格に到達。ヒラリー氏、トランプ氏のどちらが大統領になっても、ドル高は是正の政策が予想される中、12月はFRBが利上げの是非を判断、というマーケットが動き始めるには条件が整いすぎていますが、11~12月はドルが上がるにせよ下がるにせよ、大きな転換点となりそうです。

 ドル安の可能性は高そうではありますが、さてどうなりますか。状況を注視したいと思います。

PS ドル円のトレードするなら1,000通貨からポジションコントロール可能な外為ジャパンがオススメです

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